【2020年6月】コロナの影響で空いているヴェルサイユ宮殿へ。

お城・宮殿世界遺産, 新型コロナ, 日帰り

念願の一時帰国はしばらく厳しそうだし、海外旅行もはばかられるのでその辺を観光するほかない…けど空いているいまがチャンス??
とばかりに先月6月6日に再オープンした超人気世界遺産・ヴェルサイユ宮殿を再訪しました。
本来なら世界中からの観光客でごった返しているハイシーズンです。

気になるコロナの影響と個人的に印象に残った点、3年以上前はじめて訪れたときに行けなかった庭園&グラン・トリアノン中心に回った様子などつづります。

コロナの影響

こういうお茶目なところが好き

新型コロナウイルス感染症対策のため、当然のようにマスク必携でした。
11歳以上は屋内では着用マストですが、庭園など屋外では外してもOK。

入場時のセキュリティチェックがさらに厳しくなり、
タブレット端末を手にしたスタッフがさっと近づいてきて

「失礼ですが…どちらから来ました?」
「出身は日本ですけど、フランスに住んでます」
「そうですか。じゃOKありがとう」
みたいなやり取りも発生。

混雑度

さすがに誰もいないって感じじゃなかったです。
とくに宮殿内はフランス全土+EUからの観光客とおぼしき人々でそこそこ混雑。
でもシーズン的にこれは例年の比じゃないガラ空きレベルかもしれません。。

前回夏に来たときは、炎天下で
門前の広場に長蛇なんてもんじゃない大・行・列が幾重にも展開されていて、「こりゃ永遠に入場できないかもね…」とあきらめて帰りたくなるほどでしたが、
今回は灰色の空の下、ちょろっとした列に加わったらあっさり入場できてしまい、宮殿を出ると広大な敷地内ですれ違う人もまばら…というのはちょっぴりさみしい感じも。

(超ざっくり)ヴェルサイユ宮殿って?

概要

17世紀後半、「朕は国家なり(L’État, c’est moi.)」
のおコトバで有名な太陽王ルイ14世がパリ郊外に造営した、世界一豪華といわれる壮麗な宮殿。

おもに宮殿本体、庭園、離宮(グラン・トリアノン、プチ・トリアノン)で構成される。

行き方(一例)

パリ市内からPont du Garigliano – Hôpital Européen Georges Pompidou駅(パリの端っこ、駅名長い)まで行き、RER C線でVersailles Chateau Rive Gauche駅まで約20分。
そこから歩いて10分ちょっとでした。

個人的に印象に残った点

今回個人的に印象に残った点は以下です。

庭園の広さをナメてた

はじめて庭園に足を踏み入れて、その広さとやらを目の当たりにしてヒェッとなりました。
広い広いとは聞いていたものの、想像をはるかに超えてた。

自然と見せかけてコレぜんぶ沼地にゼロから築いた人工物…直線的な運河、四角く刈り込まれた木々、迷路のようなボスケ…。

ちなみに東京ドーム◯個分とか聞くとイライラします…長く住んでたけど行ったことないから分からんし。
誰でも分かる基準扱いが謎!
(庭園は1,000ヘクタール以上、東京ドーム220個分以上だそうです★)

日本のメーカー、
クボタのトラクタがたくさん

でもっていたるところで庭師の方々が作業されていて、
フランス革命でいったんヤバくなったけど、日々膨大な人の手で何百年とケアされてきたからこそ、ルイ14世が制した巨大な生き物のような庭園の人工美を今に伝えているわけね…と時間の重み的なものを感じました。

グラン・トリアノンのほうがコージー

離宮グラン・トリアノンはさすがルイ14世の愛人宅だっただけあって、バラ色の大理石で彩られた外観がキュートなお館でした。
で、これまた内装が!

豪華さひかえめ(宮殿比)で、なんとも居心地よさそうな素敵空間。
ぶっちゃけ宮殿よりこっちのが好みです。

庶民には縁がなさすぎですが、隙間なく装飾が施された寝室…とかまったくうらやましくないよね!

王の寝室@宮殿
王妃の寝室@宮殿
神経が高ぶって
熟睡できそうな天井。笑

前回一変したマリー・アントワネットのイメージを再認識

マリー・アントワネットがルイ16世からプレゼントされた離宮プチ・トリアノン(もとはルイ15世の愛人用)は休館で入れなかったのですが、その奥に広がる「王妃の村里」は再訪できました。

これがまた
ヤギ!ひつじ!鶏!ロバ!うさぎ!なんかがじつにイキイキと飼われていて、宮殿のイメージからはちょっとかけ離れてる(距離的にも)…みたいな可愛らしい田園風景なんですね。

マリー・アントワネットのステレオタイプなイメージがひっくり返される場所です。

村の中心は池のほとりに建つ
王妃の館

「ケーキを食べればいいじゃない」または
「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」
(Qu’ils mangent de la brioche !)

とは実際には彼女が放った言葉ではなかったと知る人も、
プチ・トリアノンとこのアモー(村里)を訪れて「宮殿でもっとも愛した場所」だったと知れば、以前のわたしのように彼女に対するイメージが塗り替えられちまうほどの衝撃を受ける人も、少なくないかと思います。

窮状にあえぐ庶民をいっさい顧みることなく豪奢な宮殿ライフを好み、くすぶる不満の炎に燃料を投下した残念な人、みたいなイメージは敵にでっち上げられた虚像だったりするわけで。

前回来たときは絶賛修復中でところどころシートで覆われていましたが、いまやすっかり完成して当時の村っぽくなっており、人影もまばらな凸凹道を歩きながら想像をかき立てられました。

処世術やセルフプロデュース力には長けてなくて、世の中のことには疎かったけど、純粋な人だったんだろうな…としんみりしてしまいます。

当日の行程

写真でざっくり当日の行程を振り返ろうと思いましたが、長くなったので次回以降2回に分けてお送りします。

  • 【2020年6月】ヴェルサイユ宮殿② 宮殿、庭園
  • 【2020年6月】ヴェルサイユ宮殿③ グラン・トリアノン、王妃の村里

2020.07.15追記:需要がなさそうなので、やはりやめておきます…。いまはそういうタイミングじゃないしね。いつか機会があったら書きます。

観光アドバイス

さいごに、いまは積極的に旅行できる状況ではありませんが、、
また自由に往来できるようになったときのために、反省を踏まえたちょっとした観光アドバイス的なものをお送りします。

元気があるうちに…

順繰りにキッチリ回っていると、体力と集中力がもたずに最後のほうはどうでもよくなってきてしまいます。(汗)
一日がかりでもコンプリートするのは難しいほどなので、テンションが高いうちに見たいところを優先的に回ったほうがいいでしょう。

プチ・トランやカートなど、マネーでもって体力温存できる移動ツールも適宜利用するといいですね。
(小金をケチって歩き倒し、翌日は全身筋肉痛…)

わずか4,30ユーロにひるんで
宮殿に戻るプチ・トランを見送る
観光客が少ないのでお休み中のカート

持ち物

持ってきてよかった・持ってくればよかった持ち物は以下です。

パーカー(羽織もの)

フランスの天気は読みにくいです。
30度超えの晴れた日が続いたかと思えば、当日は20度前後のひんやり曇り空…。
厚めのパーカーを着ていって命拾いしました。

サングラス

肌寒いのに日差しはまぶしい謎。
ピカーッと射してきた!と思ったら止む、みたいな繰り返しで翻弄されます。
夏はサングラス必携です。

スニーカー(厚底の歩きやすい靴)

何を思ったか薄っぺらいサンダルをつっかけてバタバタと家を飛び出して来てしまい、後悔(アホ)。
ネットで予約したチケットの指定時間に遅れそうだったので…。
履き慣れたサンダルだったのでなんとか大丈夫でしたが、たくさん歩くので底が厚めの歩きやすい靴(スニーカーなど)が正解でしょう。

モバイルバッテリー

バッテリーの消耗著しい高齢iPhone(もうすぐ3年)にはマストなアイテム。
ヴェルサイユの森を散策中に電池切れ…とかは避けたいですからね。

誰もおらへん

これがあれば安心してスマホを使えます。
(スリにはくれぐれもご用心)

ヴェルサイユ宮殿(Château de Versailles)情報:営業時間、定休日、住所など

現在のヴェルサイユ宮殿(Château de Versailles)の情報です。
最新情報は公式サイトなどでご確認ください。

INFO

  • 営業時間:宮殿9:00〜18:30/庭園8:00〜20:30/離宮12:00〜18:30
  • 定休日:月曜日(宮殿、離宮)※庭園はオープン
  • 住所:Place d’Armes 78000 Versailles
  • 料金:27ユーロ(時間指定で全部入れるやつ)
  • 公式サイト:http://www.chateauversailles.fr/