冬のオープントップバス・イルミネーションツアーに乗ってみて分かったデメリットと対策

パリ散歩・ツアーイルミネーション, バスツアー

ノートルダム大聖堂のあたり

「冬の夜にオープントップバスなんざ、乗るもんじゃないなー」

と乗車中ずっと思っていました。笑

日本から遊びに来た人が効率的にパリの夜景&イルミネーションを見て回るにはよさそうと思い、11月某日に予約して同乗してみたのですが、、寒すぎて苦行同然の体験になってしまったという。

ひとえにオープントップバスの寒さをナメており、準備不足なせいもあったので、これから乗る人の参考になればと思い、実際に体験してみて分かったデメリットと対策をお送りします。

冬のナイトバスツアー@オープントップバスのデメリット

体感温度が大変なことに

オープントップバスとは、2階建の2階天井が取っ払われたオープンな観光バスです。

景色を最大限に楽しむため、観光客はほとんどが2階座席に陣取ります。
雨風はしのげない感じ。

11月の夜とあってある程度予想はできると思うのですが、、
想像よりもえげつなく寒かったです。

バスが風を切って結構なスピードで走るので、ただでさえ冷たい外気が加速度的に冷却される感じ?

一般的には風速1メートル毎秒(m/s)で、体感温度が1℃下がるといわれます。

バスがどのくらいの速さで走っていたかは分かりませんが、

時速50キロ(km/h)くらいだったとした場合:
50キロメートル(km)/1時間(h)
50,000メートル(m)/3,600秒(s)
= 13.889メートル毎秒(m/s)

となるので、なんと約14℃も体感温度が下がる計算です。

当時の気温が7℃くらいだったとすると、風の影響で-14℃、つまり体感温度-7℃だったということ…!

実際には湿度とかも関係してくるのでざっくりですが、どれほど寒いかはイメージできるかと思います。

わたしたちはビッグバス(Big Bus)(冬季20:15凱旋門前出発、ノンストップ)を利用したのですが、最後まで上にいたら2時間以上吹きさらし状態なのも、体力がゴリゴリ削られます。

アンヴァリッドを背景に、
暖かそうなバス車内で優雅にディナーを楽しむ
バストロノーム(BUSTRONOME)
御一行

手がかじかんで写真を撮りにくい

普通に手袋を忘れたので、シャッターを切る手がかじかんで写真を撮るのが苦痛でした。

長袖の裾を引っ張って手袋風にしてみるも、隙間から容赦なく鋭い風が突き刺さってきます。
次第に撮る気も失せていきます。。

思いっきり手ブレしたシャンゼリゼ通り

階下に避難する人も続出

後半になると一人、また一人と階下に移っていき、最後のほうは1階がほぼ満席状態に。笑

小一時間ほど踏ん張ったのちギブアップして1階に降りたのですが、席で凍えていると、我々よりずっと重装備っぽい人でも耐えかねた様子で、ヨロヨロと降りて来るではありませんか。

出発のときは皆ウェ〜イ!!って感じだったのに、このザマは一体?w

会話しにくい

イヤホン(乗るときにもらえます)を差して、各国の言語で音声ガイドを聞きながら名所を回る仕組みなので、隣同士であってもワイワイ会話しながら楽しむって感じじゃありません。

出発まではガヤガヤしていた車内も、出発後はイヤホンを外してみるとしんと静まり返っています。
皆無言で自分の世界に没入しているっぽい様子は、ちょっと不思議な感じでした。

要所で解説してくれる日本語のナレーション(録音)も、あまり抑揚がなくクールな感じで、なぜか授業を受けている生徒みたいな気持ちになってきます。笑

会話したいときだけイヤホンを外したり、片耳だけしたりもありですが、走行中はイヤホンを外すと外が結構うるさくて、少々声を張らないといけないので厄介です。

臨場感が得られにくい?

イヤホンをすると往来の喧騒がミュートされて、目の前にリアルな景色が広がっているにもかかわらず、映像かなにかを観ているようで臨場感が損なわれてしまう…ように感じました。
(風と寒さはヤバいんだけれども)

できればイヤホンをせずに周囲の音もガイドも聞けて…だといいんですが、オープンタイプだと技術的・規制的に難しそう。

赤い絨毯がセレブなグラン・パレ

防寒対策を万全に

会話しにくいとか、臨場感がどうのっていうのはどうしようもないので、以降は主に防寒対策について述べます。

これはほんとうに大事!!

寒さで極限状態に達すると、夜景とかイルミネーションとか正直どうでもよくなって、なんのためにバスに乗ったのか分からなくなりますw

防寒対策① 冬のロシアや北海道にも行けるアウターで。

体感温度-7℃(推定)で一時間以上座って過ごすには、ユニクロのウルトラライトダウンを仕込んだウールコート程度では、とうてい太刀打ちできませんでした。
底冷えもいいとこです。

厳冬のロシアや北海道にも上陸できるくらい、ガッツリ防寒仕様のアウターで臨むべきでしょう。

防寒対策② 帽子・マフラー・手袋必須

アウター自体の防御力もさることながら、ピンポイントで要所をカバーすることも重要です。

まず頭から逃げる熱は馬鹿にならないので、帽子は必須。
風で飛びにくいニット帽などを深くかぶりましょう。

首元にはマフラーをガッチリと巻き、手袋も装着します。

スマホで写真を撮るなら、スマホ対応手袋を準備するといいでしょう。

防寒対策③ 我慢せず早めに下へ避難すべし

先述のとおり、かなり着込んでる感じの人でも終盤は1階に避難してました。

もし完璧に対策済みだったとしても寒さがキツいと感じたなら、我慢せず早めに退避すべきです。

我々は頑丈なのでなんとか大丈夫でしたが、、もし風邪を引くなど体調を崩してしまったら、せっかくの旅行が台なしになってしまいます。

非日常のパリ夜景&イルミネーションは◎

以上、ネガティブなことばかり述べてきましたが、
「だったら乗らないほうがよかった?」かといえば、決してそんなことはありません。

壮絶な体験でしたが、喉元過ぎれば寒さ、いや熱さを忘れるというもの。

バス2階の高さからパリの夜景とイルミネーションを眺めて回るのは、普段はできない体験で面白かったですし、いい思い出になったと思います。

いつもと違う視点のパリ

ただいかんせん寒すぎたのと、外から見るラクちんで楽しげなイメージと内情は少々違ってたなと。

われわれのように軽装のまま極寒・吹きさらしの刑に甘んじることなく、ぜひ完璧に防寒したうえで、優雅にパリの夜景&イルミネーションを楽しんでいただきたいと思います。

日本語予約&おすすめツアー

今回はオープントップバスのイルミネーションツアーを利用しました。

けど冬なら屋根があって車内が暖かいうえに、復路ホテル送迎または現地解散が選べるエミトラベルのイルミネーションツアー(日本語ガイド)とかのほうがよかったかも、、と思うので、こちらをおすすめしておきます。