【パリ生活】オープンなゴミ箱がたくさんあるのがうれしい

徒然文

パリにいてささやかにうれしいことの一つが、街中や公園にゴミ箱がたくさんあることだ。

フランス人は残念ながら、道端にゴミを捨てる行為にあまり抵抗のない人が多いようで、気付いたら道は空のペットボトルなどのゴミや犬の落とし物がだくさん、ときには馬の大きな落とし物も!なんてのは日常茶飯事。

落とし物については、かいがいしく袋にまとめている飼い主を見かけないわけではないが、はっきりいって珍しい。おぉっとなる。でなければ、罠のごとく落とし物が張り巡らされた道を、ヒョイヒョイかわしながら歩くのが日常であるはずがない。一定以上に増えないのは、清掃車が毎日清掃し、犬が毎日落としているからにほかならない。

清掃車が通る光景。
前方にグルグル回るブラシを装備している

せっかくきれいな街並みなのに、もったいないと思う。

そんな調子だから、街中ゴミだらけにしないためにはフランス人を再教育するより、ゴミ箱をにたくさん置けばいいんじゃない?となったようだ。ディズニーランドと同じ発想ではないかと。

日本で街中のゴミ箱といえば、まぁ駅やコンビニにはかならずあるけれど、自分で出したゴミはよそ様で捨てるのではなく、自宅まで持ち帰るのが基本!みたいなプレッシャーがあったから、駅はともかくコンビニで何も買わないのに捨てるだけ、みたいなのは憚(はばか)られた。

一方フランスでは、簡素なホルダーにパリッとした半透明のゴミ袋を引っ掛けただけの、オープンなゴミ箱というかくずかごみたいなのがそこら中にある。もちろん番人はいないので、気軽にポンと捨てられる。
よほどピクニック日和の定員超過気味の公園とかでなければ、ゴミ箱があふれかえっていることはそうないので、清掃員がマメに回収してくれているのだと思う。

数メートル置きにゴミ箱が配置された通り。
自転車の盗難防止に利用されている(汗)
街灯と一体化しているパターン

これの何がいいかといえば、ゴミが出るのを恐れずにちょっとした飲食物を持ち歩けるというのがある。
よく知らない場所でも、その先できっと難なくゴミをリリースできるという安心感から、中途半端に余ったら持ち帰るの厳しいからなぁとこれまで躊躇していたところを、ペッドボトルでない缶のピーチティーやら、ポリ袋を持たせてくれないパンやら、食べきりサイズのスナックやらを買ってちょっとお散歩、に抵抗がなくなる。

具だくさんのサンドイッチと缶ジュースを買って、公園のベンチでランチするのもいい。夏は21時や22時まで明るいので、なんなら公園でディナーだってできる。
フランス、とくにパリは外食が高いので、こうやって倹約しているフランス人はたくさんいる。
お持ち帰りで好きな場所で食事を楽しみ、包み紙や缶などは都度視界に入ったゴミ箱にポンポン投入し、身軽でいられるスタイルはいいなと思う。

地下鉄やバスの車内で、硬そうなバゲットサンドをモリモリ食べているのは、さすがにどうかと思うけれども(ちょいちょい見かける)。

パリ南郊外はソー公園にて。
木の質感が自然と調和している

徒然文

Posted by lamanne