エシレバターと日欧EPAに思うこと。

徒然文フランスで見つけた美味しいもの

エシレバターが大好きです。

日本では、
丸の内ブリックスクエアでしか
見たことがなかった
高級バター
ÉCHIRÉ(エシレ)、
それも
250g 2,333円(税込)
@エシレ公式HP
なブロックバターが
3,49ユーロ(約440円)で
モノプリに並んでいたときの
感動といったら。

エシレ山積みという夢のような光景

すぐに飛びついて、
以来リピートしています。

もっとも、知人によれば
「マーケティングが上手なだけ。
あまり知られていないけど
エシレ級の美味しいバターは
フランスに山ほどある」
そうですが。

やっぱり美味しいし、
気分がアガるので
買ってしまいます。笑

(わたしは無塩派ですが、
日本ではこちらのタイプが人気みたいです↓)

当然ながら
輸入コストがかかっていないので
フランス産のものは安く感じるし、
逆に
かつては当たり前のように
手に入っていた日本産のものは
輸入品でざっくりお値段3倍以上、
と相殺されている感じでは
あるのですが…。

日本で買うと高いんだよね〜
みたいな価格差のあるものを
満喫しています!

価格差といえば、
先月2月に発効した
日欧EPA
(EUとの経済連携協定)
で、フランスのワインは
すぐに関税が撤廃されたため、
日本でも少しばかり
身近なお値段になったようです。

もっともこのEPA、
EUのチーズやチョコレートなど
美味しいものにかかる
関税をなくしていって
EU→日本に
じゃんじゃん輸出させて
差し上げる代わりに、
自動車関連の関税を
なくしてもらって
日本→EUに
どしどし輸出させてもらおう
というわけで、
相変わらず
自動車産業は潤う(?)けど、
日本の酪農や農業
にとっては打撃なので
手放しでは喜べない代物。

国内の保護政策を十分に整えて
守りを固めてから
ならまだしも、
実効性のある具体策が乏しい中で
EU食品の流入を促すのは、
酪農家や農家を過当競争にさらし、
極端な話
滅びてもらっても構わない
といっているようなもの。

一方でEUは、
農業の重要性を理解しているので
手厚い保護政策もあって、
とくにフランスは
国内産のフレッシュで
美味しい食品にあふれています。

日本では短期的には
フランスのチーズ
安くなったワーイ!
という感じかもしれませんが、
長期的に見てみると、
日本では
酪農家や農家が減って
さらに輸入頼みになり、
食料自給率がさらに下がって
いざというとき
(考えたくはないけど災害や、
万一戦争などが起こったとき)
食べ物が手に入らなくて
大変なことになったり、
フレッシュな原料はすべて輸入
というわけにもいかないので、
苦境の酪農家や農家は
値上げせざるを得なくて
むしろ食品高騰したり、
なんてことに
なりかねないのでは、
と心配です。

8年後に関税撤廃される予定の
日本の自動車。
パリではそんなに
人気があるようにも思えないし、
そもそもいまの自動車って
今後そんなに重要??
EVは?
産業自体ガラリと
変わっている可能性は?

いわゆる食料安全保障を
犠牲にしてまで
自動車推し、というのは
どうにも時代遅れかつリスク
な気がするのですが…。