溺愛フルール・ド・セル2選〜ゲランド&バッツの燻製塩〜

百貨店・専門店フランスで見つけた美味しいもの, 塩マニア

味の決め手、お塩

お塩ってほんと大事ですよね。

料理の味の決め手になるのは、ベーシックな調味料であるお塩とその塩梅、といえるでしょう。

「料理」なんて大げさなものじゃなくても、新鮮な野菜やお肉を、ちゃちゃっと蒸すなり焼くなりして、いいお塩をパラパラッと振っとけば、それだけで立派なごちそうになります。

最近ハマっているのは、カットしたズッキーニを蒸して、ゲランドのフルール・ド・セル(後述)を振りかけたもの。

レンジで蒸すので、一口サイズに切る時間も合わせて2分くらいでできるんですが、マルシェで買うピチピチで濃い味のズッキーニは、あれこれ手を加えるより、シンプルに「切る、蒸す。塩。」で十分美味しいです。
(ズボラの言い訳ではありませんよー)

良質なお塩は素材の美味しさをグッと引き立て、料理の完成度を高めてくれるので、まだ「塩」に目覚めていない方は、早く目覚めたほうがいいです。笑

今回は、わたしがフランスで愛用しているお気に入りのお塩を2点ご紹介します。

日本でも買えますから、フランスに行く予定がない方もぜひ。

フランスの海の恵みフルール・ド・セル

その前にフルール・ド・セルなるお塩について、かんたんに予備知識を。
(どんなものか知ってるよ!という方は、読み飛ばしてください)

フルール・ド・セル(fleur de sel)とは、フランス語で「塩の花(華)」を意味し、フランスの高級天日塩を指します。

塩田に引いた海水が日光と風でゆっくりと蒸発していき、表面にできたベストな結晶のみを、職人が手作業で採取する伝統製法は、ローマ時代から変わらないとか。

天然のミネラル豊富で、コクのあるまろやかな風味が特徴です。

ゲランド、カマルグ、レ島

フルール・ド・セルの主な産地は、以下の3つです。

  • ブルターニュ半島の下辺り(ブルターニュ半島ではない)のゲランド(Guérande)
  • 南仏は地中海に面したローヌ河口のデルタ地帯にあるカマルグ(Camargue)
  • 大西洋岸のリゾート地としても有名なレ島(Île de Ré)

レ島のものは取り扱いが少なくて、あまり見たことありませんが、ゲランドとカマルグならそこかしこのスーパーで普通に売っています。

フルール・ド・セル(一番塩)、粗塩、細塩

上記の塩田で最初にできる結晶(ふわりと浮き上がってくるらしい)は、純度が高くて希少な最高級品。
これがフルール・ド・セル(一番塩)です。

それ以外のやや湿気を含んだ大粒のものが粗塩(Sel gros)、粗塩を乾燥させて細かく挽いた微粒子タイプが細塩(Sel fin)となります。

フルール・ド・セルや粗塩は、ガリガリと主張する大きめの粒なので、日本の食塩に近いサラサラタイプがよければ、「Sel fin」と書かれているものを選ぶといいでしょう。

わたしのお気に入り2選

わたしの現在のお気に入りは、以下の2つです。

まず右の白いほう

ゲランドのフルール・ド・セル(Le Paludier de Guérande)

どちらかというと、カマルグのほうが人気みたいなんですが(マイルドで甘みがあり、モノプリなどで入手しやすいからかと)、食べ比べてみた結果、わたしはこちらのほうが好みでした。

シャープでキレがあるというか、こちらのほうが味が引き立つように感じるのです。
完全に好みの問題ですが。

こちらのパケのものがお気に入りでリピしています。

右の袋は詰替え用

近くのBIOショップで125g 4,50ユーロでした。

蒸し野菜や肉料理、天ぷらなんかに振りかけてもいいですし、トマトソースに溶かし込んでも旨みが増します。

クッキー生地に練り込む、バニラアイスに添えるなど、デザートにも使えますよ。

バッツの燻製塩 グラン クリュ フルール ド セル フュメ(Fleur de sel fumée Grand Cru de Batz)

ゲランド・バッツ地方で作られる極上のフルール・ド・セルは、ヴェルサイユ宮殿を建てたルイ14世も大絶賛したといいます。
そんなバッツのお塩を、自生するブナチップでじっくりスモークした燻製バージョンです。

これは初めて食べたとき衝撃を受けた逸品で、とにかくもう抜群にお肉料理に合います。

ステーキや焼き肉は、タレでもその辺の岩塩でもなく、この燻製フルール・ド・セルで頂きます。

目の前にモクモクと燻煙が立ち込めているかのような、奥行きと深みのある味わいと燻香に病みつきになってしまい、たまの贅沢にちびちび使っています。

こちらは結構お高いんですよね。
たしかギャラリー・ラファイエットのグルメ館で、14ユーロくらいで買いました。

日本ではトキネットという大分の百貨店のネットショップなどで買えますが、お値段は倍以上します。

日本でも手に入ります

フルール・ド・セルは、日本でもネットなどで買えます。

楽天だと送料含めなければ1,296円、Amazonだと送料込みで1,465円(現時点)ですので、気になる方はぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

普段の食を豊かなものにしてくれること請け合いです。

ちょっと高いな〜という方に朗報。

なんとあの「伯方の塩」で有名な伯方塩業も、フルール・ド・セルを作っているらしいのです。

こちらは1kgと大容量でお得感あります。↓