粋なお土産にも。絶品高級バターボルディエ&ベイユヴェール 〜代表的なフレーバーやボルディエの全バリエーション、日本に持ち帰るコツなど〜

百貨店・専門店フランスで見つけた美味しいもの

エシレ超え?賞味期限は短いけど絶品な生バター

普段使いのバターはエシレになります。

といってもセレブなわけでもなんでもなく、スーパーで日本の7分の1くらいのお値段で手に入るので、気軽に使える幸せを噛みしめているのです。笑

エシレはフランスで主流な発酵バターというやつで、乳酸菌を加えて発酵させて作るわけですが、その前に90℃で殺菌する工程を経ています。

加熱処理すると風味が落ちるので、本来はしないほうがベターなんですが、しないと日持ちせず大量に市販できない…。
なので損なわれた風味を補うかのように、人工的に乳酸菌を投入して発酵させている、とも取れるわけです(小声)。

一方、消費期限は短いけど、無殺菌の生乳(lait cru)にこだわって作られているバターを生バター(beurre cru)といい、バター本来の芳醇で濃い風味を楽しめます。

そんな生バターをはじめとする逸品を、お散歩がてらボン・マルシェ食品館で購入してきました。

日本人にも大人気なボルディエ&ベイユヴェール

グルメな日本人には知れ渡っているという、ボルディエ&ベイユヴェールのバター。
いずれも、フランスの一流ホテルやミシュラン星付きシェフ御用達です。

一流ホテルやミシュランで高級ディナーは難しいけれど、バターなら庶民でも同じ最高級品にアクセスできるんじゃぁあ〜!というわけで。

上:ベイユヴェール(無塩)
下:ボルディエ(海藻入り)

Fromagerie Beillevaire(ベイユヴェール)の無塩

1980年に酪農家・チーズ熟成士のパスカル・ベイユヴェール(Pascal Beillevaire)氏が、マシュクール(Machecoul)村で創業した高級バター&チーズメゾン。

ベイユヴェールは、無殺菌生乳を使用した生バター(beurre cru)になります。
生乳本来の美味しさが詰まっていますが、そのかし消費期限は1ヶ月と短く、期限内になる早で食べるのがベター。

オーソドックスな無塩(Doux)を選びましたが、とろけるように柔らかく、クセの少ない上品な風味で食べやすいです。

一見高級バターらしからぬシンプルなパケ

お土産にもよさげな小さめサイズ(125g)で、2,70ユーロ(約320円)です。

Le beurre Bordier(ボルディエ)の海藻入り

1982年にブルターニュ地方でスタートした、ジャン・イヴ・ボルディエ(Jean-Yves Bordier)氏の手になるバター。
ベースは真っ黄色でミルク感濃厚、バリエーション豊富なのが特徴です。

日本人に大人気らしい、海藻バージョンをゲットしてみました。
125gで4,50ユーロ(約530円)するけど、一度は試してみる価値のある超独特なフレーバー。

海のめぐみの深い味わい…強力…!

ガツンと深みのあるザ・海藻味なので、バゲットに付けて食べると「惣菜パン」「お食事パン」みたくなります。
(もっとほかに表現があるだろうよ…)

海藻のダシが利いてるからか?
和食にも通じるものがあり、意外とご飯にも合いそう。

ベースの色もだいぶ違う感じで、見た目どおりベイユヴェールはあっさり爽やか、ボルディエはガッツリ濃厚です。

ボルディエのバリエーション一覧

ボルディエのバターはとってもバリエーション豊か。
季節限定商品も含めて、現状販売されているものをすべてピックアップしてみました。

オーソドックスなやつ

  • 無塩・食塩不使用(Beurre de Baratte Doux
  • 塩分2.8%の有塩(Beurre de Baratte Demi-Sel
  • 塩分3%超えの有塩(Beurre de Baratte Salé

フランスでは無塩(食塩不使用)が一般的ですが、日本では有塩がデフォルトですね。

われらが雪印北海道バターは塩分1.4%なので、ボルディエの有塩(Demi-Selで塩分2.8%、Saléは塩分3%超え)だと、だいぶ塩ッ辛く感じるでしょう。

わたしはフランスでは断然無塩派、日本では有塩派(雪印)です。

フレーバーバター

  • 海藻入り(Beurre de Baratte aux Algues
  • 燻製塩入り(Beurre de Baratte au Sel Fumé
  • エスプレット唐辛子入り(Beurre de Baratte au Piment d’Espelette
  • ニンニク&ハーブ&花椒(Beurre de Baratte Ail et Fines Herbes et Poivre de Sichuan
  • レモンオリーブオイル風味(Beurre de Baratte à l’Huile d’Olive Citronnée
  • ゆず入り(Beurre de Baratte au Yuzu
  • マダガスカル産バニラ風味(Beurre de Baratte à la Vanille de Madagascar
  • そば粉入り(Beurre de Baratte au Sarrazin

上から4つめの花椒(カショウ、ホアジャオ)はあれですね、中華料理に使われるピリッと辛い四川省の香辛料。

上から3つめのエスプレット唐辛子は、バスク地方のエスプレット村で作られているAOP認証の高級唐辛子。
プロが隠し味に使うやつです。

日本人になじみがありそうなゆず、そば粉なんてのもあります。

そば粉については、ブルターニュ地方の名物にそば粉のガレット(Galettes de sarrasin)があるように、じつはフランスでもなじみ深い食材です。

季節限定フレーバー

  • 【夏限定】フランボワーズ風味(Beurre de Baratte à la Framboise (Beurre d’Été)
  • 【夏限定】ウイキョウ入り(Beurre de Baratte au Fenouil (Beurre d’Été)
  • 【冬限定】ベネズエラ産カカオ片&チョコ入り(Beurre de Baratte au Chocolat et Éclats de Fèves du Cacao du Venezuela (Beurre d’Hiver)
  • 【冬限定】ロスコフ産玉ねぎ風味(Beurre de Baratte à l’Oignon de Roscoff (Beurre d’hiver))

フランスの季節感あふれる、限定フレーバー。

上から2つめのウイキョウ(茴香)ってのは、フランス語でフヌイユ (un fenouil)、英語でフェンネル(fennel)っていうんですが、消化促進作用があって、胃腸薬にもなるという便利な野菜です。

自然発酵とパスチャライゼーション

ちょっとマニアックな話になってしまいますが、ボルディエの製造方法で気になる点があったので、そこも触れときましょう。
お暇な方はお読みください。笑

ボルディエは、消費期限がベイユヴェールと同じくらい短かったので、生バターかと思ったんですが、発酵バターかつパスチャライズドバター(beurre pasteurisé)というやつで、生バター(beurre cru)ではないらしい。

が、エシレなどと違うのは、エシレは生乳を90℃で殺菌したのち、乳酸菌(des ferments lactiques)を加えて発酵させているのに対し、ボルディエは生乳自体に含まれる乳酸菌で自然発酵させたのち、少なくとも72℃で15秒加熱殺菌(パスチャライゼーション)することで、本来の風味を生かしている…と思われる点。

パスチャライゼーション(英:Pasteurization、仏:La pasteurisation)とは、フランスの生化学者・細菌学者で近代細菌学の祖、ルイ・パスツールにちなむ殺菌方法で、素材本来の風味を生かしながら、害のない程度まで菌を減らせるというもの。
一方で一部の耐熱性菌は残るため、生バターばりに日持ちしないというわけです。

このパスチャライゼーションでいくためには、もとが菌の少ないフレッシュな生乳であることが前提なので、新鮮な生乳にもこだわってますよーってことでもある。

で、いまや発酵バターといえば、加熱殺菌後に乳酸菌を加えて熟成させるエシレみたいなやり方が主流ですが、ボルディエは発酵バターとして取り扱われているのに、乳酸菌を加える工程がないのです。

生乳収集後、分離&パスチャライゼーション→攪拌前に二日間寝かせて熟成させるなど、トータルで三日もかけて作られるボルディエバター。

最初は72℃15秒を耐え抜いた菌による自然発酵か?とか思ったんですが(文系)、乳酸菌は60度を超えて加熱されるとほぼダメ…みたいな熱に弱い菌で、発酵はその時点でストップするらしいので、やはりその前、ってことになりそう。

あまり時間かけてなさそうな初期段階で、自然発酵させてる?(どうやって?)

などと考え出すと、夜も眠れなくなってきます。笑
(誰かご存知でしたら教えてください)

なお国際酪農連盟(IDF)の区分では、このように72〜78℃で15秒間加熱殺菌する方法を高温短時間殺菌法(HTST法)といいます。
日本の牛乳は、9割が120~150℃で1~3秒加熱殺菌する高温殺菌法(UHT法)で、殺菌率が高い分、日持ちはしますが、牛乳本来の風味が損なわれているとか。

とはいえこちらで初めて生乳(lait cru)を飲んだときは、味が独特すぎて、「日本の牛乳が恋しい…」と思ったものですが。

お土産にもおすすめ。日本に持ち帰るコツ

さてこれらの絶品バター、いくつかポイントを押さえれば、お土産として日本に持ち帰ることもできます。
自分用にももちろんですが、グルメで通な相手ならよろこばれること請け合い。

まず、日本からは保冷バッグと保冷剤を持参します(現地購入もありだけど、探す手間が惜しいかも)。

保冷バッグはこういうやつ。↓(百均でもOK)

現地では、最終日かその前日にバターを購入します。
保冷剤がない場合は、代わりに何か冷凍食品を合わせ買いするのもあり。

ボン・マルシェ食品館のようなデパートや一部専門店では、お願いすれば真空パック(vacuum packing)にしてくれるようなので、より長持ちさせたいのと、万が一溶け出したときに惨事にならぬよう、やってもらいましょう。

現地で一晩過ごす場合は、保冷剤、冷凍食品などとともにホテルの冷凍庫か冷蔵庫で保管しておきます。
出発直前に忘れないように庫内から取り出し(ここ大事)、すべて保冷バッグにまとめて預け入れスーツケースへ。

機内手荷物ではNGです。
100ml超えの液体物扱いになるので、せっかく買ったバターが空港で没収されてしまいます!!

飛行機の貨物室は(タイミングにより変動しますが)5℃くらいと冷蔵庫並に冷えるので、預け入れさえすれば、いい感じでバターを持ち帰れますよ。

じつは日本でも手に入ります

フランスまで買いに行く予定はとくにないんだよね…という方は、多少割高にはなりますが、日本でも購入できます。

ベイユヴェール

日本の公式オンラインショッピングでお取り寄せできるほか、東京にも現状以下の4店舗あるようです。

  • 麻布十番店
  • 伊勢丹新宿店
  • 六本木ヒルズ 期間限定店(2019年12月末まで)
  • 松屋銀座店

ボルディエ

ボルディエも以下のお店でオンライン購入できます。

気になるフレーバーがあればぜひお試しを。